あなたは、
「就職・転職先として
「代表的な大手SIerにはどんな会社があるのだろう」
「大手SIerに転職したい!」
このようにお考えではありませんか?
知名度が高く、IT業界の中でも高年収のイメージがある大手SIerには、就職・転職したいと考えている人が多いでしょう。
大手SIerは、一般的なIT系の職種をイメージしている場合、実際に転職した際に、イメージとの違いを感じる可能性もあります。
そこで、この記事では、大手SIerの特徴やメリット・デメリット、また気になる年収ランキングなどを解説します。
合わせて、大手SIerに転職を目指す際の流れや、おすすめの転職エージェントも紹介しますので、上手く活用し転職を成功に導いてください。
なお、もし今あなたが、大手SIerに在籍していて、転職を検討している場合は、以下記事を読んでみてください。
【SIerの転職先6選】転職先の選び方と失敗しないポイント3つも解説
- 全部読むのが面倒な方へ|当記事の要点
-
- 大手SIerは開発工程の上流に位置する
- プロジェクト管理が多くプログラミング言語はあまり使わない
- 平均年収は全業界と比較しても高い方
- 所属しているだけで高い水準の給与や福利厚生が得られる
- 大手SIerに転職する際には転職エージェントの活用がおすすめ
【大手SIerへの転職時におすすめの転職エージェント】
- この記事のもくじ
-
- 1章:大手SIerの特徴
- 1-1:そもそもSIerとは?
- 1-2:大手SIerの特徴
- 1-2-1:多重下請け構造の上流工程が中心のため利益率が高い
- 1-2-2:大手SIerの平均年収
- 1-2-3:大手SIerの残業について
- 1-2-4:中堅・零細SIerとの違い
- 2章:大手SIerのメリット・デメリット
- 2-1:大手SIerのメリット
- 2-1-1:平均年収・福利厚生、労働環境が良い
- 2-1-2:安定している
- 2-1-3:大きなプロジェクトのマネジメントができる
- 2-2:大手SIerのデメリット
- 2-2-1:社員の平均年齢が高く年功序列的な賃金体系
- 2-2-2:スピード感がない
- 2-2-3:プログラミング技術向上は望みにくい
- 3章:代表的な大手SIerと平均年収別ランキング
- 4章:大手SIerへの転職を希望する場合、転職エージェント利用がおすすめ
- 4-1:転職エージェントとは?
- 4-2:転職エージェントを使うべき理由
- 4-3:転職エージェントは複数登録して比較検討すべき
- 5章:IT系に強いおすすめの転職エージェント
- 5-1:レバテックキャリア
- 5-2:マイナビIT AGENT
- 5-3:ギークリー
- 5-4:ワークポート
- 6章:転職エージェント利用の流れ
- まとめ
1章:大手SIerの特徴
はじめに、そもそもSIerとはどのような企業のことか、業界の中で大手SIerの位置づけや特徴を解説します。
1-1:そもそもSIerとは?
そもそもSIerとは、どのような企業のことを指すのでしょうか?
SIerは、システムインテグレーターの略語で、「エスアイアー」と読みます。
SIerが担うのは、システムの開発・導入から保守管理まで幅広く、具体的には次のような工程に分割されます。
- 必要なシステムの明確化
- システムの設計
- システムを構築するプログラムの開発
- ハードウェアの選定・設置
- OSやデータベースなどのミドルウェア選定・設置
- マニュアル作成や現場支援などシステムの導入サポート
- 導入したシステムの保守管理
このような幅広い業務を一社で完結させたり、他の会社に外注したりしながら完結させます。
また、SIerは、その成り立ちの経緯によって、大きくユーザー系、メーカー系、独立系、外資系に分けられます。
日本では、以下のような企業が、大手SIerとして代表的です。
- 野村総研
- 日本Oracle
- NEC
- オービック
なお、代表的な大手SIerについては、3章で詳しく取りあげています。
- 【コラム】IT業界の分類
-
IT業界の会社は、大きく分けて次の4つに分類されます。
- Web系:クックパッドなどの自社サービスを運営している会社
- SIer:システムの構築を請け負う会社
- SES:ITエンジニアがクライアントの現場で支援する事業会社
- IT派遣:クライアントにITエンジニアを派遣する会社
1-2:大手SIerの特徴
大手SIerは、業界内でどのような位置づけにあり、どのような特徴を持っているのか解説します。
1-2-1:多重下請け構造の上流工程が中心のため利益率が高い
IT業界は、ITゼネコンとも呼ばれるように、多重下請け構造となっています。
大手SIerは、その中でもっとも
もともと発注元になるような、大企業のシステム部門が独立したSIerが多いため、依頼を受けプロジェクトとして進行させることが得意です。
具体的な業務内容としては、大枠の仕様や要件の定義、納期などを決定します。
詳細部分に関しては、中堅以下のSIerに開発を委託していきます。
多重下請け構造においては、上流工程から下流工程に行くほどマージンが取られていくので、利益が出にくくなっていきます。
1-2-2:大手SIerの平均年収
大手SIerの平均年収は、「
ただし、含んでいる職種や残業時間が異なるので、正確な平均値を知ることは難しいです。
ただ、日本人の平均年収が450万円程度であることを考えると、大手SIerの年収は、かなり高い部類に入ると言えます。
年収について知りたい場合には、個別の企業ごとに調べると良いでしょう。
3章では、大手SIerの平均年収別ランキングを紹介しています。
1-2-3:大手SIerの残業について
大手SIerというと、残業が多く忙しいイメージがありますが、
理由はいくつかありますが、残業時間が多いことがメディアに掲載されると、企業イメージがダウンしてしまうからです。
企業イメージが悪いと、お客様から直接依頼を受ける元請けとしての機能を果たせなくなり、利益率も下がってしまいます。
また、労働組合がある企業も多く、会社の一方的な残業指示は受け入れられないことが多いです。
また、自宅に持ち帰って仕事をしなければならないのか、ということも気になっているかもしれません。
大手SIerは、顧客に関する情報を扱うことが多く、情報漏洩やセキュリティ管理が厳しいため、自宅に持ち出して仕事をすることもありません。
そのため、無理な残業については、心配しなくても良いでしょう。
1-2-4:中堅・零細SIerとの違い
大手SIerと中堅・零細SIerとの違いは、どこにあるのでしょうか?
もっとも大きいのは、元請けとして開発工程の上流に位置することです。
上流の場合には、顧客と調整しながらプロジェクトを計画できますし、手を動かす部分は中堅以下のSIerに委託します。
中堅以下のSIerは、下請けが多くなるため、スケジュール調整も難しく、収入面でもマージンが取られているためそれほど高くありません。
このように、
2章:大手SIerのメリット・デメリット
ここでは、大手SIerのメリットとデメリットを確認します。
2-1:大手SIerのメリット
大手SIerで働くことで、次のようなメリットがあります。
- 平均年収・福利厚生・労働環境が良い
- 安定している
- 大きなプロジェクトのマネジメントができる
それぞれ解説します。
2-1-1:平均年収・福利厚生、労働環境が良い
大手SIerは、元々大手企業のシステム部門だったり、外資系だったりといった成り立ちから、待遇が良い場合がほとんどです。
外資以外は、年功序列の傾向が強く、スキルとはそれほど関係なく高年収を得られます。
また、福利厚生制度が充実しており、イベントの優先参加や会員制ホテルへの宿泊が、お得にできる企業も多いです。
2-1-2:安定している
元請けで利益率が高い大手SIerは、競争の激しいIT業界の中ではかなり安定しています。
利益率が高いため、社員の待遇を良くしたとしても十分な資金を残しておけます。
資金が潤沢にあれば、多少景気が悪くなっても動じません。
倒産の心配はほとんどありませんので、安心して働き続けられます。
2-1-3:大きなプロジェクトのマネジメントができる
それぞれのSIerが、業界の中で有名なプロダクトを保有している場合が多いです。
それを求めて、有名企業からも引き合いがあります。
有名企業との契約は、大きなプロジェクトとなり、それを元請けの大手SIerがマネジメントしていくため、よい経験を積めるでしょう。
2-2:大手SIerのデメリット
一方で大手SIerには、次のようなデメリットがあります。
- 社員の平均年齢が高く年功序列的な賃金体系
- スピード感がない
- プログラミング技術向上は望みにくい
ただし、これらのデメリットは、見方・考え方を変えることでほとんど気にならないでしょう。
2-2-1:社員の平均年齢が高く年功序列的な賃金体系
大手SIerでは、他のIT企業に比べると社員の平均年齢が高く、年功序列的な賃金体系です。
これをデメリットと感じる人もいますが、実際には
職を失う心配がほとんどありませんので、落ち着いて仕事に取り組めるでしょう。
2-2-2:スピード感がない
組織の規模が大きく、また無理な残業もないため、スピード感がないと感じる人もいるでしょう。
一方、自分たちで顧客と納期調整をしながら進められるため、中堅以降のSIerのように厳しい納期に追われることはほとんどありません。
締め切りがないわけではありませんが、コントロールできる分、
2-2-3:プログラミング技術向上は望みにくい
大手SIerで働いている限りは、プログラミング技術の向上を期待できません。
元請けとして、実際にプログラミングに取り組むよりも、プロジェクトを円滑に進めることに力を注ぎます。
そのため、
もしプログラミングの技術力も高めたいのであれば、中堅SIerを選択肢に入れるのも良いでしょう。
中堅SIerについて詳しくは、こちらの記事で説明しているので、興味があればこちらも読んでみてください。
中堅SIerとは?特徴・代表的な会社・転職のメリデメをなどを解説
3章:代表的な大手SIerと平均年収別ランキング
大手SIerの平均年収別ランキングを紹介します。
※会社四季報オンラインに掲載されている情報から作成。
1位の
民間企業だけでなく官公庁も顧客としており、金融業や流通業向けのシステム構築・運用に強みがあります。
社員の給与水準が高いことが有名で、今回の調査でもダントツトップです。
2位の
以前は、データベース管理ソフトに強みを持っていましたが、近年は事業買収も含めハードウェアやOS、アプリケーションなども強化しています。
外資系の大手SIerで働いてみたい人には、おすすめの環境です。
外資系SIerについて詳しくは、以下の記事で解説しているので、興味があればこちらも読んでみてください。
【保存版】外資系SIerに転職する5ステップとおすすめ転職エージェント
3位の
電通とゼネラルエレクトリックの合弁によって設立された企業で、遠隔情報処理サービスに強みを持っていました。
現在は、課題解決を支援する総合情報通信サービス会社となっています。
外資系の雰囲気も取り入れられているため、オープンな文化です。
ここでは、年収について紹介しましたが、企業選びの観点は業務内容や年収の高さだけではありません。
4章で紹介する「転職エージェント」を利用すれば、客観的な自己分析ができ、企業の紹介やアドバイスをしてもらえるためおすすめです。
4章:大手SIerへの転職を希望する場合、転職エージェント利用がおすすめ
競争の激しい大手SIerへの転職を希望する場合には、転職エージェントの利用がおすすめです。
この章では、転職エージェントの特徴や、なぜ転職エージェントの利用がおすすめなのかなどを解説します。
4-1:転職エージェントとは?
転職エージェントは、転職を検討している方と採用を考えている企業の間で、転職の成功を支援するサービスで、希望者は無料で利用できます。
転職を扱うサービスとしては、転職サイトがあります。
転職サイトは気軽に登録できますが、自分ですべて乗り切ることが必要です。
一方で転職エージェントは、転職の専門家から、アドバイスを受けながら転職活動をすすめられます。
転職エージェントと転職サイトの違いをまとめると、以下のようになります。
転職エージェントについてより詳しく知りたい人は、こちらの記事をご確認ください。
転職エージェントとは?特徴やメリット、おすすめエージェントを紹介
4-2:転職エージェントを使うべき理由
よりよい転職を実現するためには、転職エージェントを利用すべきです。
なぜなら、多くの転職成功者が転職エージェントを利用しているため、あなたも転職エージェントを利用しなければ、転職で不利になってしまうからです。
転職エージェントを利用することで、転職の専門家からさまざまなアドバイスを受けられます。
利用しないだけで、マイナスからのスタートになってしまうのです。
他にも、書類選考や面接のサポートに加え、入社時の待遇交渉までしてくれます。
4-3:転職エージェントは複数登録して比較検討すべき
転職エージェントを利用する際には、複数の転職エージェントに登録し、比較検討するべきです。
なぜなら転職エージェント毎に保有している案件が異なり、転職の成功には自分との相性が必要だからです。
転職エージェントには、自己分析や書類作成、面談のサポートなど頻繁にコミュニケーションを取る必要があります。
相性が悪いと、それだけでストレスを感じ良い効果が出ないので、
また、複数の転職エージェントを利用すると、それだけより多くの非公開求人をチェックできるというメリットもあります。
なぜなら、転職エージェントごとに、保有している非公開案件が異なるからです。
こういった理由からも、複数のエージェントに登録することが重要になります。
5章:IT系に強いおすすめの転職エージェント
ここからは、大手SIerに転職する際におすすめとなる、「IT系に強い転職エージェント」を紹介します。
具体的には、次の4社です。
それぞれ確認しましょう。
5-1:レバテックキャリア
- レバテックキャリア
-
IT/Web系のエンジニア、クリエイターに特化した転職支援サービス
レバテックキャリアの特徴 - エンジニア特化で15年!
- 初回の提案での内定率は90%!
- 最速1週間での内定実績!
レバテックキャリアは、IT関係の専門的なスキルを活かして、年収アップが期待できます。
IT系の中では、歴史も長く15年以上の実績を元にしたノウハウで、サポートをしてくれるため、期待できます。
大手の転職エージェントでは、希望の企業が見つからなかった場合でも、レバテックキャリアを活用することで満足のいく転職を実現できるかもしれません。
5-2:マイナビIT AGENT
- マイナビIT AGENT
-
IT・WEB業界の エンジニアの転職に +AGENT
マイナビIT AGENTの特徴 - 20~30代に転職サポートに強い!
- 応募書類の準備から面接対策まで、親身な転職サポート!
- 独占求人・非公開求人も多数!
マイナビIT AGENTは、人材関係の大手であるマイナビが運営する、
マイナビのノウハウや、広いネットワークを利用しながら転職活動を行えるため、転職の成功率を高くできます。
もともとマイナビは、IT系に強かったため、エージェント自身もIT系に関する知識があり、専門用語を用いたコミュニケーションが取れます。
転職に関する基本的なコンテンツも充実していますので、登録しておいて損はありません。
5-3:ギークリー
- ギークリー
-
IT・Web・ゲーム業界専門の人材紹介
ギークリーの特徴 - 年収がUPした割合:平均75%!
- 提案可能求人数:平均48件!
- 非公開求人数:平均10,000件以上!
ギークリーは、
ギークリーは、サポート体制が充実しており、面接にも強いという評判があります。
また、業界に特化していることで企業と転職者の見極めにも優れており、マッチング精度が良い点も魅力的です。
一方で、首都圏勤務以外を希望している場合は、ギークリーではなく、レバテックキャリアなど他の転職エージェントに登録すると良いでしょう。
5-4:ワークポート
- ワークポート
-
転職コンシェルジュの丁寧な転職相談であなたの転職をサポート
ワークポートの特徴 - 経験とデータで導き出す、最適なマッチング!
- 厳選した求人情報の質と案件数が圧倒的!
- ホテルの“コンシェルジュ”のような きめ細やかなサポート!
ワークポートは、さまざまな求人案件を扱っており、特に
また、最近では、IT系以外の求人案件も扱っているため、仮に他の業界に興味が出てきても、ワークポートのエージェントが相談に乗ってくれるでしょう。
また、登録後に使えるユーザーページが使いやすく、スケジュール管理やエージェントとのやり取りが、一元管理できると評判です。
6章:転職エージェント利用の流れ
転職エージェントを利用する際には、事前に流れを把握しておくとスムーズです。
ここでは、転職エージェントを利用する際の、7ステップを確認しておきましょう。
- HPから会員登録
- 電話やメールで面談の日程調整
- 担当エージェントと面談・キャリアカウンセリグ
- 複数社の求人提案を受ける
- 書類の添削を受けて候補企業に応募
- 面接対策を受けた後に企業との面接
- 内定をもらい、退職から入社までのサポートを受ける
この7ステップを把握しておけば、焦らずに転職活動を進められます。
最後まで無料で利用できますので、書類の添削や面接対策など転職のプロにしっかりと協力してもらいましょう。
また、内定をもらった後に退職の進め方や、内定先へ待遇の交渉をしてもらえる点も見逃せません。
うまく活用するのが、おすすめです。
まとめ
大手SIerは、多重下請け構造にあるSIerの業界で、顧客から直接依頼を受ける、もっとも上流である元請けになる場合がほとんどです。
元請けであれば、スケジュール管理をしやすく利益率も高いため、高い水準で安定した給与や福利厚生を得られます。
一方でIT業界でプログラミング言語を使いこなしたい人にとっては、使う機会が少ないので物足りないかもしれません。
転職先の企業に何を求めているかによって、大手SIerを目指すのか中堅SIerを目指すのかを決めていきましょう。
IT系におすすめのエージェントを紹介したので、ぜひ活用してください。
最後に、記事内で紹介した転職エージェントを再掲載します。
- 【IT系に強いおすすめの転職エージェント】
これらの転職エージェントを上手く活用して、転職を実現しましょう。
この記事で紹介した参考記事は、こちらです。
【SIerの転職先6選】転職先の選び方と失敗しないポイント3つも解説